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jeu. 21 avr. 2005

ハウルの動く城

 宮崎駿の欧米文化への挑戦はまだ続いています。
 前作『千と千尋の神隠し』では、一神教の欧米人に対して、とうてい理解しがたい多神教という概念をたたきつけたにもかかわらず、賞賛を浴びました。
 そこで今度はハリウッド映画のように善役・悪役が判然としない、渾然とした配役の作品を提示したということでしょう。
 冒頭から、そもそもハウルが悪役なのかそうでないのか判然としないままストーリーが始まりましたが、ソフィーを老婆に変貌させてしまった荒地の魔女にしろ、案山子のカブにしろサリマンにしろ同様。

 その上シチュエーションは前作『千と千尋の神隠し』と酷似したままです。
 ハウルとは『千と千尋の神隠し』のハクに他ならないし、顔なしは荒地の魔女として再登場。あるきっかけで主人公がバーチャル世界へ入っていくところも一緒。そしてサリマンは湯婆婆といっていいでしょう。
 二番煎じと誹られることは百も承知で、前作をいっそう掘下げた作品に仕上げているのは、かなりの自信の表れでしょう。

 『千と千尋の神隠し』では、バーチャル世界から現実世界へ戻らなければならず、結局は批評家たちから批判を受けたのはその部分(戻る前と比較して、成長がなされていない)でしたが、今回はそのバーチャル世界と現実とを明確にしないまま物語が展開されるのはそのことを意識したものかもしれません。
 ある意味では、宮崎作品の(いい意味で)もっとも円熟した作品といえるでしょう。

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Commentaires

私はポーランドに住んでいるのでこちらで「ハウル」が公開され始めて一週間経った昨日見に行ってきました。宮崎駿の映画は内容がわかり易かろうがそうでなかろうがいつも圧倒させられます。最近の宮崎映画はどうやらヒロインは普通の女の子で、不思議な力を持った素敵な男性登場人物に手引かれて成長していくというのが多いようです。女性観客の私などは「いいなあ」と思うんですが,男性の観客にはどう感じられるのか興味深いところです。昔は「ナウシカ」や「ラピュタ」など、ヒロインの方が力があって相手役の男の子は普通でかなり影が薄かったものですね。

Rédigé par: りょう | le sam. 24 sept. 2005 à 08:30

するどい批評ですね!
私の感想はただの感想で終わっちゃうのに。。
説得力のある文章を書けるのは、素直に尊敬します〜。
トラバするのもちょっとお恥ずかしいですが、させて頂きました。

Rédigé par: くろねこ | le mar. 26 avr. 2005 à 21:41

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