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jeu. 27 avr. 2006

プロデューサーズ

 サイテーの脚本・サイテーの演出家・サイテーの役者が創りあげた、最悪の興行成績を狙ったミュージカルという劇中劇を軸としていますが、実はこれは誤り。"最高"とはいかないまでも、一流の演出家が一流の脚本家や一流の役者が知恵を絞り、サイテーのミュージカルをこしらえればどういう代物ができあがるかを練りに練った作品です。
 そうです。つまりは"トリビアの種"によく取り上げられる企画を地でいくような作品だと思えばよいのです。

 そして出された答えのキーワードが、ヒトラーとナチスのフランス侵攻というのが面白いところ。
 この作品の一番のオリジナルは68年ということですが(設定はもう少し古いらしい)、戦後二十余年経った当時でも、アメリカ人にとっていまだにもっとも不快な印象を与える人物や事件たりえたのでしょう。
 しかしながら、現在となってはヒトラーといっても単なる歴史上の人物にすぎません。今日の若い世代に対し、このブラックユーモアがどのくらい効いたかどうか。
 あるいはヒトラーネタなど、とっくの昔に(ヒトラー破滅前にすでに)『チャップリンの独裁者』が作られてしまったため、その二番煎じとしか感じられないからかもしれません。
(とはいうものの、中年の自分にとって、この劇中劇たるや想像以上におぞましい代物でしたけど)
 今回の映画化にあたり、舞台を現代に設定して、ペルシャを舞台としたサダム・フセイン主人公のミュージカルに置き換えるような配慮をすれば、アメリカの若い観衆にはもっとウケたかもしれません。
(いささかフキンシンかもしれませんが、あと何年かして日本でリメイクするならば、ビン・ラディンと9.11テロを巡る宝塚歌劇とでもいうところか)

 もともとは映画だった作品を舞台化し、それをさらに映画化したというややこしい過程を経た作品だけあって、ミュージカルそのものを茶化したような作品に仕上っています。最近観た映画の中では、『ジャーヘッド』に近い肌触りの作品です。
 今から思えば、あの作品は戦争そのものよりも、戦争映画を茶化したようなところがありましたが、アメリカ人にこのような批評精神がウケるのかもしれません。

 ということで『オペラ座の怪人』『シカゴ』『エビータ』のような"まじめな"ミュージカルを期待する人には、あまりにも下品で悪趣味で悪ふざけがすぎる映画に思えるでしょう。
 しかもこんな作品を作ってしまって、ゲイやネオナチから抗議がこないものなのでしょうか。あと、年配の女性方からも……。

 余談ですが、ミュージカルにはハッピーエンドと娯楽性が必要で戦争などのような暗い陰はあってはならないというようなことを"最低の演出家"たちが述べていましたが、そういわれてみると『ウェストサイド物語』や『サウンド・オブ・ミュージック』などのミュージカルの古典といわれている名作は、むしろメインストリームからは異端の作品であることにあらためて気づいた次第。

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Commentaires

>カオリさん

コメントありがとうございました。
実にふまじめなミュージカルですが、見事に作品化しているところが凄いですね。

Rédigé par: クリシェ | le ven. 19 mai 2006 à 20:22

こんばんは。先日見てきました~。
確かに、こんなに風刺・皮肉たっぷりで、大丈夫?っていうところはありましたね。仮に日本人が出てくるとしたらどんな風に描かれてたんでしょうね。
でも、最後の最後まで「エンタテイメント」を貫いてた作品だったと思います。

Rédigé par: カオリ | le jeu. 18 mai 2006 à 23:17

こんにちは。TBありがとうございます。
『映画とアートで☆ひとやすみひと休み』のまりです。
私は最近製作されたミュージカル映画を見るのはこれが初めてでした。
昔作られた名作といわれる作品とはまったく違う印象を受けましたが、それなりに面白かったです。
下ネタも映画ではどうかと思われる類のものかもしれませんが、舞台ならまったく問題のない程度のものかもしれないと思いました。

Rédigé par: まり | le jeu. 27 avr. 2006 à 16:46

 TBありがとうございますm(_ _)m

 >トリビアの種

 すっごい上手い例えだと思います。ミュ
ージカルの嫌いなタモさんでも「満開」を
くれると思いますw

 笑い質としては「低俗」だったり、「不
謹慎」なのかもしれないですが、笑い飛ば
せるぐらいの器が必要ってことですかね?w

Rédigé par: たましょく | le jeu. 27 avr. 2006 à 13:44

TBありがとうございました。
たしかに、ストーリーとはうってかわって、一流の脚本家、演出家、役者が揃った作品なんですよね~。(笑)
出来れば、舞台で生の迫力を感じたいと思った作品でした。

Rédigé par: へなちょこ | le jeu. 27 avr. 2006 à 08:29

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