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jeu. 22 mars 2007

ボビー

 1968年のアメリカ大統領選挙に名乗りを挙げていたロバート・ケネディ上院議員は、その勝利を目前にして、ロサンゼルスのアンバサダーホテルで凶弾に倒れました。
 この作品はそのときホテルに滞在していた客や選挙関係者、そしてホテルのスタッフたちが織りなす群像劇という形を取っています。

 キャストの顔ぶれがすごい。超一流から実力派中堅まで、よくこれだけ揃えることができたものと感心することしきり。
 面白いのは、かんじんのロバート・ケネディだけは、俳優が演ずるのではなく、遺されている実写フィルムを編集する形で出演させています。
 しかしながらさすがに小ぶりな映画だけあって『フォレスト・ガンプ 一期一会』でトム・ハンクスをジョン・F・ケネディと握手させたような、実写と俳優の演技を融合させたりするCGテクニックは使用されていませんでした。

 この映画の解釈として、ロバート・ケネディの暗殺を中心に描こうとしたものなのか、あるいは暗殺は単なるトリガーに過ぎず、ホテルに集う人々を描くことが主眼だったのかで分れると思います。
 観ている時は後者だと思いましたが、やはり今から思い返すと前者なのかもしれません。もし後者ならば、
 大統領に就任したジョン・F・ケネディについては今までもいろいろな映画で取りあげられてきましたが、弟のロバート・ケネディとなると、大統領の椅子を目前にして暗殺されたというだけで、書籍を含めあまり語られてきませんでした。
 しかしながら、遺された演説を聴いていると、これだけの逸材を失ったことはアメリカだけでなく世界にとってもあまりにも大きすぎる損失でした。
 彼が大統領になっていればその後のアメリカがかなり異なった道を歩んだのではないかといわれていますが、まさにその通りという感じです。

 それとこの映画、1968年というアメリカにとって微妙な時期を舞台にしていることでも興味を惹かれます。
 この時期は、1950年代から1960年代にかけてのアメリカ黄金期といわれている時代がまさに終焉を迎えようとしている時代です。
 ベトナム戦争が泥沼化の兆しをみせ、人種差別問題が徐々に解消されつつある時期で、アフリカ系については少なくとも表面上は差別意識がなくなりつつあったものの、プエルトリコ系の人たちはあいかわらず差別を持たれていたという時代相もていねいに説明されていました。

 あと面白かったのが挿入曲のサイモン&ガーファンクル「サウンド・オブ・サイレンス」。
 いわずとしれた映画『卒業』で有名ですが、もともとは単独の曲としてリリースされ、あとから映画に採り入れられたものです。
 その折にミキシングしなおして2コーラス目からドラムスが追加されていますが、この映画で採りあげられていた曲は、なぜかそのドラムスがないバージョンでした。この初期バージョンを耳にしたのは初めてです。

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Commentaires

>カツミアオイさん

コメントありがとうございました。
「サウンド・オブ・サイレンス」の他に、大好きなムーディー・ブルースの「昼下り」も採りあげられていました。
ムーディー・ブルースがアメリカの映画に登場したのは初めての経験です。
ともに67年頃の曲で、映画の舞台となった時代をかなり意識した選曲でしたね。

Rédigé par: クリシェ | le ven. 23 mars 2007 à 22:46

 こんにちは、TBありがとうございます。

 この映画の「サウンド・オブ・サイレンス」の使い方や、バージョンはすごく好きです。
 ドラムスがなかったのは、てっきり編曲だと思っていました。初期版なんですか……。
 時代的なイメージなのか、雰囲気に合ったからか。考えると面白いですね。

Rédigé par: カツミアオイ | le ven. 23 mars 2007 à 18:05

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