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sam. 23 juin 2007

監督・ばんざい!

 冒頭に放映された掌編映画の中で上映されている作品が、北野武自身の作品のなかでも抜きんでた大傑作『キッズ・リターン』というのは、なにかの皮肉でしょうか。
 あれほど凄みのある作品を創ることができる作家が、どうしてこんなにも確信犯的な凡作をこしらえてしまったのだろうかと頭をひねることしきりでした。

 今の北野武は、90年代前半の伊丹十三によく似ています。
 『お葬式』 『マルサの女』などといった傑作をたてつづけに世に送り出したものの、その後は(商業的にはともかくとして)作品的には伸び悩み、『静かな生活』『大病人』などといった傾向の異なる映画に手を出していたのが思い出されます。
 この作品は、そういう迷いをあえてあからさまにして開き直ったともいえますし、逆に、俺は何でも撮れるんだと傲然としている作品とも取れなくもありません。
 あるいはこの映画作家にとってもっとも向いていないのは他ならぬコメディであることは、自身が充分認識しているはずであるにもかかわらず、あえて正面衝突しようとしたのでしょうか。
 たとえば「オレたちひょうきん族」時代のネタ(ブラックデビルやタケちゃんマンロボもどきのギャグ)をことさらに持ち出すことにより、迷いを吹っ切ろうとしたのかもしれません。

 さて次回作では、北野監督にとってのほんとうの新境地を提示することはできるでしょうか。
 二度あることは三度あるといわれますし、仏の顔も三度までというようにもう1回くらいなにか試行するのかもしれませんけど。


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Commentaires

>カツミアオイさん

コメントありがとうございました。
時代遅れということもありますが、漫談な感覚のギャグとも取りました。決して映像的なギャグではないんですね。

Rédigé par: クリシェ | le mer. 11 juil. 2007 à 21:39

 こんにちは、TBありがとうございました。

 北野武のコメディは、どうしても20年前の時代遅れなセンスを感じてしまって、現代の感覚にはなかなか合わない気がしますね。

 個人的には、昭和三十年代物は、ちょっと面白そうでしたので、テーマさえ合えば、いいものがこれからも撮れそうなだけに残念です。

Rédigé par: カツミアオイ | le mar. 10 juil. 2007 à 02:16

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